はじめに
市営住宅は、公営住宅法に基づき、中津市が住宅に困窮している低額所得者のために建設し、住民が健康で文化的な生活を営んで頂く目的で多額の貴重な税金をもって供給されている施設です。
したがって、入居される方の収入(所得)には制限があり、家賃は入居世帯の収入に基づく応能応益家賃となっていますので所得の低い方ほど安くなっています。
このため、入居や利用にあたっては、公営住宅法や中津市営住宅の設置及び管理に関する条例などにより、いろいろな制限や義務が定められています。
市営住宅は市民全体の大切な財産でありますから、大切に使って頂きたいと思います。
明るく豊かな生活のために
団地は共同生活の場ですので、みなさんが明るく快適な生活ができるよう、お互いに譲り合い、助け合って、快適な生活の場となるよう努めて下さい。
また、市営住宅では住宅敷地内の清掃や、集会所・団地内遊園等共同施設の維持管理を入居者の皆さまへお願いすることで、家賃を低廉に抑えています。
共同作業については、できる限り協力し合い住宅の維持に努めてください。「自分ひとりくらいやらなくてもいいだろう」という考えはおやめください。
家賃について
家賃の支払い方法
家賃の納入については、便利な、口座振替をご利用ください。
振替日は、毎月末日になりますので、引き落としができるように前日までに口座に入金しておいてください。
なお、引き落としは、毎月末日の1回のみです。(末日が土、日、祝日の場合は翌営業日に引き落とされます。)
口座振替での納入ができない方は、毎月末日までに納入通知書を持参し、最寄りの金融機関で納入してください。
家賃を滞納すると
納入期限までに家賃を納入しないと、督促状が発送(毎月20日頃)され、この場合は、家賃のほかに督促手数料(1件につき100円)が加算されます。
また、家賃を滞納すると、連帯保証人にも支払請求等があり迷惑がかかるとともに住宅を退去しなければならなくなります。家賃は、皆さんの住宅の修繕や環境設備にも使われていますので、滞納すると全体に迷惑をかけることになります。
必ず納入期限までに納めるようにしましょう。
家賃の算定・収入申告について
市営住宅の家賃は、入居者の収入、及び、住宅の立地条件・面積・築年数・設備等により毎年決定されます。そのため、市営住宅に入居されている方は、毎年7月31日までに「収入申告書」にて家族全員の前年分の収入について報告することが義務付けられています。収入申告書を提出しない場合や不足書類がある場合は、最高額家賃となる近傍同種家賃(民間賃貸住宅と同程度の家賃)となりますので、必ず報告してください。
収入超過者
収入超過者と認定された方は、自発的に住宅を明け渡すよう努力する義務があります。
高額所得者
高額所得者と認定された方は、市が指定した明渡期限までに住宅の明け渡しをしなければなりません。
共益費・共用部分の管理
共益費
市営住宅は、一般の住宅と同じように共同の暮らしの中で負担しなければならない共同施設の維持管理費用(共益費)が必要となります。
共益費の負担額や徴収方法については、団地毎に自主運営していますので、各団地の住宅管理人に確認して下さい。
共用部分の管理
住宅の空き地は皆さんの共同の庭です。住宅内外の清掃、植木の手入れ、ゴミの始末等はすべて入居者の皆さんに共同で行っていただきます。
また、住宅の周囲、玄関、階段、廊下等の共用部分は常に整理整頓し、他人に迷惑をかけないようにしましょう。
特に、植木、フェンス、共同水栓等は、お子さんがいたずらをして破損することが多いので気をつけてください。
迷惑行為の禁止
動物の飼育
市営住宅では、犬・猫・ニワトリ等の動物の飼育は、団地内の環境保持のため飼育できません。
飼い主にとって気にならない鳴き声、ニオイ等も他人にとっては、大変迷惑なことであり、隣近所とのトラブルの原因にもなります。
ただし、身体障がい者補助犬(盲導犬、聴導犬及び介助犬)は除きます。
音に注意
大声で騒いだり、楽器・音響機器などの音が大きすぎると、安眠妨害になったり隣近所に大変迷惑をかけることになるので、お互いに気をつけてください。
迷惑駐車
車は指定された場所以外(団地内通路等)に駐車しないでください。指定場所以外に駐車しますと、一般の通行に支障を来すばかりでなく、飛び出し事故等の原因となったり、消防車、救急車等の通行の妨げにもなります。
住宅を使用するときの注意
鍵
入居時にお渡しした鍵を紛失された場合、錠前の交換は入居者の負担となります。
ベランダ・バルコニーについて
ベランダ・バルコニーは、火災発生時にはバルコニーを避難路として使用します。隔壁版(仕切り板)の付近には物を置かないようにしてください。
また、地域によっては、鳩などの糞害等の被害を受けることもありますので、鳩を住み着かせないように追い払ってください。
漏水・排水に注意
鉄筋コンクリートの床でも完全防水とは言えません。こぼれた水を放置すると水はコンクリートを浸透して下階に漏水します。水道の出しっぱなしや、台所・浴室・洗濯排水等の詰まりが原因で階下に水漏れを起こし、他の入居者の家財等に被害を与えた場合は原因者が補償しなければなりません。
洗濯機を使用する際は時々目を配り、あふれ出ることのないよう十分注意してください。また、詰まりの原因となる油や食品くず等を排水口に流さないようにしてください。
部屋の換気
市営住宅のうち鉄筋コンクリート造りの建物は、隙間が少なく自然換気が十分できないため、暖房器具を使用する冬季や湿度の多い梅雨期には結露(室外と室内の温度差により、暖かい空気が冷やされて発生する水滴)が発生しやすく、特に、北側の壁や妻側(棟の両端)の壁に多く見受けられます。
結露を放置するとカビの原因となりますので、すぐに拭き取り換気をしてください。
入居中の届出、申請等について
市営住宅での生活において、以下の場合には書類による届出や、承認を得る必要があります。
入居中に次のようなことがある場合 | 届出時期 | 申請書類、添付書類 |
---|---|---|
世帯員に出生、死亡又は転居・転出による異動があったとき | すみやかに | 「世帯員異動届」
|
入居時から同居している者以外の親族を同居させたいとき ※同居することにより世帯の収入が入居収入基準を上回る場合や、家賃の滞納、同居希望者の市税滞納、その他条例違反の行為がある場合は承認されません。 |
事前に | 「同居承認申請書」
|
名義人が死亡、又は離婚・結婚を理由に転出した場合に、残された同居者が引き続き入居を希望し、次の要件を満たすとき ・名義人の配偶者 ・高齢者又は障がい者等で特に居住の安定を図る必要のある方 ※家賃の滞納や、その他条例違反の行為がある場合は承認されません。 ※名義人が結婚を理由に転出する場合、承認されるのは入居当初から同居している方に限ります。 |
30日以内に承認を得ること | 「市営住宅入居承継承認申請書」
|
連帯保証人を変更したいとき 連帯保証人が死亡したとき |
事前に すみやかに |
「連帯保証人変更届」
|
連帯保証人が住所を変更したとき | すみやかに | 「連帯保証人住所変更届」
|
住宅を15日以上使用しないとき | 事前に | 「市営住宅一時不使用届」 |
原状回復や撤去が容易にできる模様替や増築(手すりの設置等)を行いたいとき | 事前に | 「模様替・増築承認申請書」
|
修繕費等の負担区分
修繕は、入居者の負担で行うものと市の負担で行うものがあります。その負担区分は次のとおりです。
市の負担
住宅や共同施設の基礎、土台、床、柱、壁、階段、屋根などの主構造部分及び給排水、電気施設などの幹線の修繕に要する費用
入居者の負担
上記以外の費用
※市の負担となっている部分であっても、入居者の過失や無理な使用によるものと認められる場合は入居者の負担となります。
退去手続き
退去届の提出
- 1. 書類の提出
引越し先が決まりましたら、市営住宅を管理する当公社の窓口に「市営住宅明渡届」・「敷金還付請求書」を提出してください。 - 2. 退去の準備
- 下記の「退去修繕」~「退去検査」までを参考に、作業を進めてください。
退去修繕
市営住宅を退去される際に、「住宅の退去修繕」としての以下の修繕をしていただきます。
- ● 畳の表替え ※表替え後は日よけ(養生紙・ゴザ等)を敷いてください。
- ● フスマの張替え
- ● 模様替・増築部分の撤去
- ● 排水管の詰まり等の修繕
- ● 汲み取り式トイレ便槽の抜取り
- ● その他、入居者の過失による破損箇所の修繕
※修繕業者については、市を介して登録業者に依頼するか、知り合いの業者に自分で手配していただくかどちらでも結構です。
※敷金からの修繕費の差引、相殺はしておりません。修繕費は入居者から各修繕業者に直接支払ってください。
私物品の撤去
入居の際に、入居者が自ら設置された私物品については必ず撤去、片付けをしてください。(入居者が設置したものには、浴槽、風呂釜、シャワー、瞬間湯沸器等があります。)
※但し、住宅によっては市で設置している浴槽、風呂釜等がありますので、これらの物は処分しないように十分注意してください。
引越しゴミの処分
引越しの際に家庭より出されたゴミについては、粗大ゴミ(家具や応接セットなど)や一時的多量ゴミについては、中津市クリーンプラザに直接持ち込んでください。また、リサイクル対象品(テレビ・洗濯機・衣類乾燥機・冷蔵庫・エアコン・パソコンなど)は持ち込むことができませんのでご注意ください。
詳しくは、中津市清掃課(0979-24-8527)に確認してください。
電気、水道、ガス、固定電話等の停止
契約している各事業者に、停止の手続きをしてください。
共益費等の精算
共益費を精算するとともに、管理人に退去の報告をしてください。
退去検査
準備を済ませたら、職員立ち会いで検査を行います。指摘事項がなければ鍵を返却してください。指摘事項があった場合は再検査となります。
退去検査の完了日が退去日となり、退去日が月の途中である場合は、日割計算により家賃を算出します。